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2026-10-03 03:46

米メキシコ、USMCA労働紛争でタイヤ工場の是正計画に合意 解雇労働者12人の復職などを求める

米国とメキシコは2026年10月2日、メキシコ・ハリスコ州のタイヤメーカー、コルポラシオン・デ・オクシデンテの工場について、USMCAの「迅速対応労働メカニズム(RRM)」に基づく是正計画で合意したと発表しました。不当に解雇された労働者12人の復職(未払い賃金の支払いを含む)か、全額の退職金支払いなどが盛り込まれています。

何が起きた?

米通商代表部(USTR)によると、米国とメキシコは2026年10月2日、ハリスコ州エル・サルトにあるCorporación de Occidente, S.A. de C.V.の工場について是正計画で合意したと発表しました。この工場は自動車用タイヤと特殊タイヤを製造しています。USMCAのRRMに基づいて両国が正式な是正計画に合意するのは、今回で14件目です。計画は工場で起きたメキシコ法違反を正し、結社の自由と団体交渉権を守ることを目的としています。メキシコ政府は同社に次の措置を取らせます。(1)不当に解雇された労働者12人について、本人の希望に応じて、未払い賃金と福利厚生を全額付けて復職させるか、退職金を全額支払う。(2)中立声明と指針(違反へのゼロトレランス方針を含む)について全社員を研修する。(3)労働者に是正計画を周知する。(4)匿名で申し立てできる苦情窓口を設ける。(5)中立声明や労働協約などをウェブサイトや社内の連絡手段に掲載する。(6)生産資材の配分を記録する仕組みを導入する。(7)評価や報告を労働者に適時伝える。メキシコ政府自身も、工場の監視、労働者と管理職向けの研修、匿名通報窓口(メール・通報プラットフォーム・電話)の維持と申し立ての調査を行います。経緯は次の通りです。米労働監視・執行省庁間委員会(ILC、USTR代表と労働長官が共同議長)は2025年10月28日、この工場で解雇された労働者2人から申し立てを受けました。申し立ての内容は、会社と既存労組の指導部が結託し、労組を批判した労働者や組合内の透明性向上を求めた労働者を解雇・報復した、というものです。ILCは権利侵害を示す十分で信頼できる証拠があると判断し、米国は2025年11月26日、メキシコに調査を要請しました。メキシコは調査を行い、2026年1月23日に「権利侵害はなかった」と結論づけました。ただし調査の後、同社は一定の是正措置に応じ、その後に両国が是正計画で合意しました。

なぜ重要?

USMCAの労働条項を執行するRRMの適用例が14件目に達し、メキシコの自動車関連サプライチェーンで労働権の監視が続いていることを示しています。メキシコ政府は権利侵害を認めていませんが、それでも是正計画での合意に至りました。この点は、RRMが正式な認定がなくても企業の是正措置につながりうることを示す事例です。

どこに効く?

想定される影響経路: 自動車、タイヤ、メキシコ製造業

ハク
ハクの見解

🎧 注目点は、2027年のUSMCA共同見直しに向けて米国が労働条項の執行実績をどう位置づけるかです。あわせて、是正措置(復職か退職金か)が実際にどう履行されるかも確認したいところです。

出典:USTR
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